百人一首のゆるい現代語訳です。この記事ではNo.21~25の歌を載せています。
これより前のNo.16~20はこちらをご覧ください。
21.いま来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ちいでつるかな(素性法師)
【訳】「今すぐ行よ」とあなたが言うから、夜通し待っていました。でも、あなたは来ない。あなたを出迎えたかったのに、明け方の月を出迎えることになりました。
22.吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ(文屋秀康)
【訳】秋。山から風が吹くと、草木がすぐにしおれます。すごい風です。さすが「山の風」と書いて「嵐」というだけありますね。
23.月みれば ちぢに物こそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど(大江千里)
【訳】秋ですね。月を見ているとなんだかもの悲しくなります。この秋も、この月も、ぼく一人のものではないとわかっていても。この感動はぼくだけのもの。
24.このたびは ぬさもとりあへず 手向山 もみぢのにしき 神のまにまに(菅家)
【訳】「今回の旅も安全でありますように」と神様にお祈りします。あっ。お供えものを忘れてきちゃった。ごめんね、神様。このもみじで勘弁して。
25.名にしおはば 逢坂山の さねかずら 人に知られで 来るよしもがな(三条右大臣)
【訳】逢坂山のさねかずらよ。あなたには恋を叶える力があるそうですね。では願いを叶えてください。愛しいあの人が、人目を忍んで会いに来てくれますように。
以上。百人一首No.21~25のゆる~い現代語訳でした。読んでくださってありがとうございます。このつづきは、百人一首No.26~30の現代語訳をご覧ください。