あーりーです。
ガンダムが好きです。
とくにファーストガンダム(1979年放送の『機動戦士ガンダム』)が好きです。
ファーストガンダムには小説版があって、その内容はアニメとけっこう違います。
ここから先は、小説版のネタバレがあります。
知りたくない方は、このページから退艦をお願いします。
今回は、マ・クベの話です。
マ・クベとは
マ・クベは、ご存じのようにジオン軍の大佐です。
壺が趣味です。
アニメでは、壺とともに初登場しました。
壺を指ではじいて「いい音色だろ?」って。
生態として、シャアをひたすらライバル視しています。
あと完全に余談ですけど、「クベ」の部分が苗字だとしたら、「クベさん」という何となく日本人っぽい名前っていうことになります。
マ・クベの最期(アニメ版)
アニメ版のマ・クベは、テキサスコロニーの戦いでアムロ(ガンダム)に倒されます。
モビルスーツ・ギャンでアムロに立ち向かうんですけど、ガンダムのビームサーベルでやられます。
ちなみにこのギャンというモビルスーツ。
どこか中世の騎士みたいで、骨董趣味のマ・クベによく似合っていましたよね。
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マ・クベの最期(小説版)
小説版のマ・クベま、まったく違う最期を迎えます。
モビルスーツ戦で散るのではなく、指揮している艦を撃墜されて亡くなるんです。
では、だれがその艦を撃墜したのか…。
ハヤト・コバヤシ
マ・クベの指揮する艦「チベ」を撃墜したのは、ハヤト・コバヤシなんです。
ハヤトにしては快挙です!
ハヤト・コバヤシの劣等感
ハヤトは、アムロに強烈な劣等感を抱いています。
同僚のアムロがニュータイプとして大活躍するのを見ながら、自分の無力を悔しがります。それはアニメ版でも小説版でも同じです。
とくに小説版では、アムロに嫉妬し、ニュータイプは戦争の道具だ!と偏見を持ちます。
ハヤトがマ・クベを撃沈させる顛末
ブライトの命令を無視してガンキャノンで出撃したハヤトは、マ・クベの指揮する艦「チベ」に狙いをつけて、自分でも驚くほど冷静に引き金を引きます。
ガンキャノンの両肩のキャノンが発射されると、「チベ」は巨大な光芒とともに沈みます。
これがマ・クベの最期です。
小説のこのシーンは、すべてハヤトの視点で書かれています。
だから、このときのマ・クベがどんな感じで散っていったのかは描かれていません。
マ・クベは淡々とあっけなく消滅します。
仰々しく最後のシーンを描かないことで、かえってリアルさを増しています。
凡人ハヤト 会心の一撃
マ・クベを倒す。
これは、アニメ版でアムロがやったことです。
それを、小説版ではハヤトがやりました。
手が届かない驚異の領域まで飛躍したアムロに対して、ハヤトが「自分もここまでやれるんだ」と胸を張っているようなシーンでした。
アムロに対する劣等感や嫉妬に悩まされていたハヤトにとって、これは会心の一撃だったと思います。
凡人ハヤトが一瞬でも「アムロに追いついた」と感じているシーンがちゃんと用意されているところが、もしかすると多くの凡人の救いなのかも知れません。