百人一首 現代語訳 No.61~65

ゆる訳 百人一首

百人一首のゆるい現代語訳を書いています。

今回はNo.61~65です。

ゆる訳 百人一首

61.いにしへの 奈良の都の八重桜 けふ九重(ここのへ)に にほひぬるかな(伊勢大輔)

【訳】いにしえの奈良の都に咲いた八重桜が、きょうは宮中にとても美しく咲いていますよ。

 

62.夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも よに逢坂の関はゆるさじ(清少納言)

【訳】中国の故事で、鳥の声をまねて函谷関の門を開けたという話がありますね。あなたが夜明け前に鳥の声をまねて門を開けようとしても、函谷関とちがって、逢坂の関はけっして開きませんよ。

 

63.いまはただ 思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言ふよしもがな(左京大夫道雅)

【訳】恋が叶わない今となっては、「あなたへの想いをあきらめます」という一言だけでも、人づてではなく直接あなたにお伝えしたいと願っています。

 

64.朝ぼらけ 宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木(あじろぎ)(権中納言定頼)

【訳】夜が明ける頃、宇治川の霧がところどころ薄れてきました。その霧の切れ間から現れたのが、あちこちの浅瀬にかけてある網代木(魚をとる仕掛け)です。

 

65.うらみわび ほさぬ袖だにあるものを 恋にくちなむ名こそをしけれ(相模)

【訳】恋に破れて、冷たい仕打ちをうらみ、自分の不幸を嘆いています。涙に濡れた袖は乾くひまがありません。この恋のためにあれこれウワサされて、私の名が朽ちていくのが惜しいです。

 

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