あーりーです。
いろんなヒントが詰まった中国の古典『菜根譚』。
そのゆる~い現代語訳を書いています。
今回は「前集」の151から155です。
前集151 楽しみは自分の中にある
水は、波がなければ自然と静かな状態になります。
鏡は、曇りがなければ自然とものごとを映し出します。
水も鏡も、そのままで清らかなんです。
人の心も同じです。
清らかであるために、特別なことをする必要はありません。
心を濁らせるものを取り除けば、それだけで自然と清らかな状態になります。
楽しいことを自分の外側に求めなくてもいいんです。
心の苦しみを取り除けば、自分の内側に自然と楽しみがあるのがわかります。
前集152 小さな不注意が重大な結果を招く
つい魔がさして鬼神のおきてを犯す者がいます。
たった一言で天地の平和を破る者がいます。
ひとつの出来事で子孫にまでわざわいが及ぶ者がいます。
だから…
ささいなことでも、よほど注意しないといけません。
前集153 無理強いしないほうがうまくいく
急いだからといって、うまくいくとは限りません。
ゆっくりやれば、自然とうまくいくことがあります。
急ぐあまり、人を怒らせてはいけません。
人に言うことを聞かせようとしても、うまくいくとは限りません。
その人の自由に任せることで、かえって言うことを聞いてくれることがあります。
無理に従わせようとして、ますます抵抗させてはいけません。
前集154 自己中心的な行為 小手先だけの文書
地位の高い人物よりもすばらしい節義を持っていて、有名な作品よりもすばらしい文章が書ける。
そんな人物でも、そのすばらしさが自分の「徳性」によるものでないのなら…
その節義は、血の気の多い自己中心的な行為にすぎません。
その文章は、小手先のテクニックに頼った駄文にすぎません。
前集155 競争相手のいないポジション
引退するなら、全盛のときがいいですよ。
居場所を見つけるなら、競争相手のいないポジションがオススメです。
徳を積むなら、細やかな気遣いが大切です。
恩を施すなら、恩返しができない人に対して施しましょう。