巧妙な知恵は何の役にも立たない(菜根譚)

菜根譚の名言

あーりーです。

 

名言がいっぱい詰まった中国の古典『菜根譚』(さいこんたん)。

そのゆる~い現代語訳を書いています。

 

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菜根譚には「前集」と「後集」があります。

今回は「前集」の146から150です。

前集146 心を惑わす足かせ

灯がほのかに光り、世界が静まり返る夜更け。

これこそ、心静かに物を思う時です。

 

夢から目覚めて、世間がまだ動き出さない明け方。

これこそ、混沌から抜け出す時です。

 

こうしたひとときに…

知恵をめぐらし、自分を見つめ直します。

 

すると、わかってきます。

耳、目、口、鼻の欲望はみんな、心を惑わす足かせです。

情欲、嗜好はすべて、心を惑わすからくりです。

前集147 他人を責める人は、自分を傷つけている

反省する人にとっては、あらゆることが自分を成長させる薬となります。

他人を責める人にとっては、あらゆることが自分を傷つける刃となります。

 

反省する人は、善の道を開きます。

他人を責める人は、悪の性質を根深くします。

この差は大きいです。

前集148 人とともに消えるもの 消えないもの

人間の仕事や教養は、その人が亡くなれば消えてしまいます。

それに比べて、精神は永遠です。

 

手柄や財産の価値は時代とともに変化します。

それに比べて、人の意志は千年一日のように変わりません。

 

目先のことに目がくらんで、本当に大切なことを見失わないようにしたいですね。

前集149 巧妙な知恵は何の役にも立たない

魚を獲ろうとして網を張っていると、魚ではなく鳥がひっかかることがあります。

エサを狙っているカマキリを、さらにスズメが狙っていることがあります。

 

こんなふうに世の中では、仕掛けの中に仕掛けがあり、想定外のむこうにさらなる想定外があります。

そう考えると、人間の巧妙な知恵なんて、なんの役にも立ちません。

前集150 少しの誠実さと少しの機転

人間らしくあるには、多少の誠実さがないといけません。

そうじゃないと、みじめな存在に落ちて、やることなすこと全部ウソになってしまいます。

 

世を渡るには、多少の機転がきかなくちゃいけません。

そうじゃないと、人形と同じになって、やることなすことうまくいきません。

 

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