あーりーです。
中国の古典『菜根譚』のゆる~い現代語訳です。
菜根譚には「前集」と「後集」があります。
今回は「前集」の106から110です。
前集106 自分に害がおよぶのを防ぐには
人の小さなあやまちを責めない。
人の秘密を暴かない。
人のむかしの悪事を思い出さない。
この3つができれば、自分の徳をやしなうことができます。
と同時に、自分に害がおよぶのを防ぐことができます。
前集107 さっそうとしながらも慎重に
軽率な行動は、慎みたいものですね。
軽率に行動すれば、自分がゆがめられます。
それによって、静かでゆったりとした心境が壊されてしまいます。
一方で…
躍動感は持っていたいものです。
躍動感を失えば、ものごとに変にこだわるようになります。
それによって、快活でさっそうとした気持ちが消えてしまいます。
前集108 永遠の宇宙に生まれた一瞬の命を楽しむ
宇宙は、人間からするとほとんど永遠に続くように感じられます。
それに比べると、ぼくらの人生は一瞬で、しかも一度きりです。
長くてもせいぜい100年。
寿命は刻一刻と減っています。
この宇宙の片隅に生まれることができたのは、最高のしあわせです。
だからぼくらは…
生きている楽しみを忘れてはいけません。
それを忘れてしまったらどうしよう、という憂いを忘れてはいけません。
前集109 怨み
怨みは、徳をもって人に接することで生まれます。
だから、人に親切にして感謝を期待するよりは、徳も恨みも両方忘れてもらうほうが良いです。
仇(あだ)は、恩によって生まれます。
だから、人に恩着せがましくするよりは、恩も仇も両方なくしてしまうほうが良いです。
前集110 調子のいいときこそ慎み深く
老後の病気は、若い頃の無理によるものです。
勢いが衰えたときに出てくる非難は、調子に乗っていたときにその原因があります。
だから、調子のいいときこそ、よほど注意して慎まなくてはいけません。