あーりーです。
生きるヒントがいっぱい詰まった中国の古典『菜根譚』(さいこんたん)。
そのゆる~い現代語訳を書いています。
今回は「前集」の081から085までの訳です。
前集081 成し遂げた成果を維持するスゴさ
まだやってもいない仕事の成果について考えるより、すでに成し遂げた成果を維持するほうが、よっぽどスゴイことです。
すでにやってしまった失敗を悔いるより、将来の再発防止をしっかりするほうが、よっぽど良いことです。
前集082 バランス
志は高く広いほうが良いですが、常識外れに狂ってしまってはいけません。
心は細やかなほうが良いですが、細かいことまで気にし過ぎるのはいけません。
性質はさっぱりしているほうが良いですが、それも極端すぎるといけません。
信念は厳格なほうが良いですが、強烈すぎてもいけません。
前集083 始まる前に心配しない 終わった後は引きずらない
竹林に風が吹くと、音が鳴ります。
風が通り過ぎると、音は消えます。
鳥が水の上を飛ぶと、水面に姿が映ります。
飛び去ってしまうと、水面から姿は消えます。
これと同じで人間も…
あらかじめあれこれ心配するよりも、何かものごとが起きたときにはじめて対処し、それが終われば気持ちを無に戻すのが理想的です。
前集084 魅力的な人物
清く正しいけれど、潔癖すぎて窮屈というわけでなく、話のわかる度量を持っている。
思いやりを持ちながらも、情に引きずられることのない決断力を持っている。
とても頭が良いけれど、他人の考えることをバカにしない。
正直でありながら、他人のやることにあれこれ口を出さない。
こういう人物を例えるとすれば…
蜜のせんべいなのに甘すぎない、海の幸なのに辛すぎない、といったところでしょうか。
素晴らしい魅力です。
前集085 落ち目になったとき
貧しい家でもきれいに掃除をし、貧しい女性でもきちんと髪をとかせば、見た目にかかわらず、品のある風情がかもし出されます。
だから人は、落ち目になったりピンチに陥ったときも、ヤケになってはいけません。