本当に腕がいい人はテクニックに頼らない(菜根譚)

菜根譚の名言

あーりーです。

中国の古典『菜根譚』(さいこんたん)のゆる~い現代語訳を書いています。

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今回は「前集」の061から065までの訳です。

前集061 この世に100年生きたとしても

春になって季節もやわらげば、花は一段と美しく咲き乱れ、鳥も美しくさえずります。

立派な人物として頭角をあらわし、着る物や食べる物に困らない立場になっても、それに見合った立派な言動がなければ、この世に100年生きたとしても、一日も生きていないのと同じです。

前集062 学ぶとき

学ぶときには、慎み深く、それでいてものごとに執着しない気持ちが大切です。

もし自分に対して必要以上に厳しすぎると、才能は枯れるばかりで、芽を出しません。

そんなことでどうして成長していけるでしょう。

前集063 本当に腕がいい人は、テクニックに頼らない

本当に清く正しい人は、「あの人は清く正しい人だ」と噂されることはありません。

清く正しいことが噂になるのは、どこかにまだ貪欲さがあるからです。

 

本当に腕がいい人は、テクニックに頼りません。

これ見よがしのテクニックを使っているうちは、まだまだ未熟です。

前集064 満ち過ぎるとダメ

「い器」という容器があります。

空っぽのときは傾き、水をちょうど良い分量だけ入れるとちゃんと立つ容器です。

でも水を入れすぎると、また倒れてしまいます。

 

「撲満」という貯金箱があります。

「撲満」は中にお金がたくさん入り過ぎると、形が崩れてしまいます。

 

人間もこれと同じで、欲張ったり、詰め込みすぎたり、満たされ過ぎると良くありません。

だから「有」よりも「無」、「完」よりも「欠」が望ましいんです。

前集065 評判を気にする人の心の中

周囲の評判や名声を気にする人は、たとえ口先で「出世なんて興味ないよ」とか「質素な生活ってイイよね!」と言っていても、じつは心の中に世俗的な欲望を秘めています。

ムダに強がる性質の人は、世間のために働いているつもりでも、ついに報われることはないでしょう。

 

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