お金や能力のある人は幸せか?(菜根譚)

菜根譚の名言

あーりーです。

生き方の智恵がつまった中国の古典『菜根譚』(さいこんたん)のゆる~い現代語訳です。

 

菜根譚には「前集」と「後集」があります。

ここでは「前集」の056から060までの訳を載せています。

前集056 お金や能力のある人は幸せか?

ぜいたくな人は、いくらお金があっても満足しません。

つつましい人は、お金が無くても満足できるので、心にゆとりがあります。

ぜいたくな人よりも、つつましい人のほうが幸せです。

 

頭の切れる人は、苦労して頑張っても人の恨みを買うことがあります。

つたない人は、いつもリラックスして自分らしくいます。

頭の切れる人より、つたない人のほうが幸せです。

前集057 本を読んで、本の奴隷で終わる人

本を読んでも、ちゃんと自分のものにしなければ、それはただ本の奴隷にすぎません。

役人となっても、市民を愛さなければ、それはただ役人の姿をした給料泥棒にすぎません。

学問の先生となっても、実行がともなわなければ、それはただ口先だけの学問にすぎません。

事業を始めても、人々のためという気持ちを忘れてしまえば、それはただ外面だけの事業にすぎません。

前集058 心の中にある真実の音楽

人の心にはもともと真実の書物が備わっています。

それが世の中にある意味のない言葉を目にすることで、損なわれてしまいます。

 

人の心にはもともと真実の音楽が流れています。

それが世の中の雑音を聞くことで、損なわれてしまいます。

 

外部の余計なものに惑わされず、自分の心と真っ直ぐに向き合えば、真実が見えてきます。

前集059 苦心の中にある喜び

苦心の中には、つねに心を喜ばせる趣(おもむき)があります。

得意絶頂のときには、すでに失意の悲しみが生まれています。

前集060 富と名声の行く末

富と名声が「人徳」によるものならば…

それは山林に咲く花のようなもの。

放っておいても自然に咲き乱れるでしょう。

 

富と名声が「仕事の成果」によるものならば…

それは花壇に咲く花のようなもの。

あれこれ手を加えて育てる必要があります。

 

富と名声が「権力」によるものならば…

それは花びんに咲く花のようなもの。

根が無いので、やがて枯れるでしょう。

 

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