あーりーです。
生きる知恵がいっぱい詰まった中国の古典『菜根譚』(さいこんたん)のゆる~い現代語訳です。
今回は前集「051」から「055」までの訳を載せています。
前集051 ルールを守る力 柔軟に対応する力
太平の世ではきちんとルールを守り、動乱の世では柔軟に変化しながら生きる。
世も末だと思えるようなひどい時代では、その両方の才覚が必要です。
善人には広い心で接し、悪人には厳しい心で接する。
世間一般のふつうの人と接するときには、その両方の態度が必要です。
前集052 忘れたほうがいいこと 覚えておくべきこと
人に親切にしたことは、忘れてしまいましょう。
人に迷惑をかけたことは、覚えておきましょう。
人に親切にされたことは、覚えておきましょう。
人への恨みは忘れてしまいましょう。
前集053 高価な贈り物も台無し
人に親切にするとき…
「親切にしている自分って素敵だな~」とか「きっと感謝されるだろうな、みんなに尊敬されるだろうな~」という考えがなければ、ささやかな親切にも、大きな価値があります。
人に何かを与えるとき…
自分が与えたものの値段を計算したり、お返しを求めたりすれば、どんなに高価な贈り物をしたとしても、その価値は台無しです。
前集054 満足できないときもあって当たり前
世の中の人々は、満足できるときもあれば、満足できないときもある、そんな日々を過ごしています。
だから、どうして自分一人だけが常に100%満足できる日々を過ごせるでしょう。
自分の心は、穏やかなときもあれば、乱れるときもあります。
だから、どうして他人にだけいつも穏やかな気持でいることを要求できるでしょう。
そう考えると、なにかと気づかされることがありますね。
前集055 読書が害になるとき
本を読むときは、まっさらな気持ちで読むとよく頭に入ってきます。
そうじゃないと…
本に書かれている一つの善行を読んでは、自分の善行であるかのように思ってしまうでしょう。
名言を読んでは、自分自身への言い訳にしてしまうでしょう。
これでは敵に兵力を与え、泥棒に食べ物をくれてやるようなもので、良くありません。