あーりーです。
中国の古典『菜根譚』(さいこんたん)のゆる~い現代語訳です。
菜根譚は「前集」と「後集」に分けられます。
ここでは「前集」の021から025までの訳を載せています。
前集021 修行に励むより、日常を味わう
家庭の中に、一つの真実があります。
日常の中に、一つの真実があります。
誠実な気持ち、調和、笑顔、やわらかい言葉、家族の結びつき…
日々の生活の中でその素晴らしさを味わう。
それができれば、もっともらしい修行に励むよりも、はるかに大切なことに気づけます。
前集022 静けさの中に熱い力を秘める
活動的な人は、カミナリや風にゆれる炎のように激しく動き回ります。
物静かな人は、燃え尽きた灰や枯れ木のようにおとなしいです。
どちらも極端です。
理想をいえば…
動かない雲や、静まり返った水のような心の中にも、鳶が飛び、魚がはねあがるようなエネルギーを秘めていたいものです。
それでこそやっとイイ感じになります。
前集023 人を叱るとき
人の悪い点を指摘するときは、厳しすぎるといけません。
相手が受け入れられる程度に指摘するのが良いです。
人に善い行いをすすめるときは、目標を高く設定しすぎるといけません。
相手が実行できる程度の目標を設定するのが良いです。
前集024 輝きは暗黒から生まれる
便にわく虫は、すごく汚いものです。
その虫は変化してセミになります。
セミになれば、もはや汚いものではありません。
腐った草は、どす黒い暗黒です。
そこからホタルが生まれます。
ホタルは月夜に美しく輝きます。
きれいなものは、汚いものから生まれます。
輝きは、暗黒から生まれます。
前集025 強がる気持ちを抑えてこそ本当の強さ
自慢したり、相手を見下して自分を強く見せようとする人がいます。
これは本当の強さではなく、うわべだけの薄っぺらい強がりです。
自分を強く見せようという気持ちを押さえられてこそ、本当の強さです。
煩悩や執着にふりまわされる人がいます。
気の迷いが原因です。
この迷いを断ち切ってこそ、本当の心があきらかになります。