あーりーです。
ニュータイプについて考えています。
シャアのことば
小説「機動戦士ガンダム」の第1巻パート2「サイド7脱出」では、シャアが自分の攻撃をよけたアムロに対し「まさか、ニュータイプ?」と驚きの声を上げました。
リュウ・ホセイのことば
つづく1巻パート3「キャルフォルニア・クラッシュ」では、リュウ・ホセイが、ガンダムを操縦するアムロの才能に驚いて「あ、あいつ……ニュータイプかも知れねえな……」とつぶやきます。
上の2つを見ると、ニュータイプという言葉はモビルスーツの操縦がうまい人の意味で使われています。
デギンのことば
ちょっと違ったテイストでニュータイプを語ってくれるのは、1巻パート4「ニュータイプ」に登場するデギン・ソド・ザビです。
デギンはこう言いました。
「かつて、ジオン・ダイクンは言った。人類そのものが変わるだろう、とな」「人類はおのずと宇宙の支配者たる人類を生み出す」
その新しい人類が、ニュータイプというわけです。
ギレンの反応
その話を聞いたギレン・ザビは「ならば、それは、私どもです」と主張します。
が!
デギンは次のように一蹴します。
「奢るなよ。ギレン。ジオン・ズム・ダイクンのジオン創業の志とは違う」「権力欲望型の人間は、しょせん、前時代のものだ」
ギレン、撃沈。
ニュータイプという言葉の意味
シャアとリュウ・ホセイが口にしたニュータイプという言葉の使い方と、デギンが語ったニュータイプは、異質な気がします。
シャアとリュウが言うニュータイプは、モビルスーツの操縦がうまい人。デギンが言うニュータイプは新時代の人類。
ブレてる?
このふたつの考え方は突き詰めていくと同じところにたどり着くのかも知れませんが、とりあえず表面的には違います。ニュータイプという言葉の使い方にブレがあるように感じます。
ブレがあるように感じるからこそ、これから先、小説で登場するニュータイプという言葉を拾ってその一つ一つがどんな意味を持って書かれているのかを確かめてみたい気持ちになります。
ブレてない
これはべつに意味のブレのあげ足をとるということでは決してありません。
純粋にガンダムが好きな者としての興味です。
じつはぼくは、この言葉はブレていないと思っています。
ブレているように見えて、ちゃんと整合性がある言葉だと思っているんです。
そう信じているし、それを確かめたいんです。
ニュータイプって、とても希望のある言葉ですよね。