小説「機動戦士ガンダム」の見どころをまとめています。
今回は、第3巻のパート17「怨念」の見どころです。
ランバ・ラルはギレンの秘密警察
ジオンのランバ・ラルがここで登場します。
アニメのランバ・ラルは、ドズルの命を受けた「ガルマの仇討部隊」として登場しましたよね。
青いモビルスーツ、グフを操縦する姿がカッコ良かったです。
小説では、ギレン配下の「秘密警察」として登場します。
かなり信頼されているようです。
アニメと小説の、このへんの違いがおもしろいですね。
ラルとハモンの結婚話で盛り上がるギレン
アニメでは、ランバ・ラルの横にはつねに美女クラウレ・ハモンの姿がありました。
小説では、ランバ・ラルとギレンが、ハモンのことを話題にするシーンがあります。
ギレンがランバ・ラルに「ハモンはまだ入籍させないのか?」と質問するんです。
ランバ・ラルは「本人が納得しません。戦争でも終わって私が生き永らえる保証でもできたら考えようと申しております」と答えます。
するとギレンは…
「ハハハ……。強情は変わらんな。もうじきケリがつくのだ。式を挙げろと私が言っていたとハモンに伝えろ。仲人も私がやるわけにはゆかんが、いい人物を見つけてやるとも言っていたとな」
あの(血も涙もなさそうな)ギレンが部下の結婚の話題で盛り上がっている!
ギレンとランバ・ラルのあいだでこんな会話が交わされるなんて、なんだか貴重なシーンです。
士官学校時代のシャアの動画
この章で重要なのは、ギレンがシャア・アズナブルの正体を知るということです。
秘密警察ランバ・ラルからの報告でギレンは、シャアがジオン・ズム・ダイクンの子・キャスバル・レム・ダイクンだと知ります。
資料映像としてシャアの士官学校時代の映像も出て来ます。
シャアが女性とキャンパスを歩くようすや、パーティでダンスを踊っているようすです。
こんな動画をどこで手に入れたのか。
さすがは秘密警察ランバ・ラルですね!
黒幕はジンバ・ラル!?
この小説には、ときどきジンバ・ラルの名前が出てきます。
ランバ・ラルのお父さんですね。
ジンバ・ラルは幼いシャア(キャスバル)とセイラ(アルテイシア)をつれて連邦に亡命し、シャアに復讐を吹き込みました。
シャアは、ジンバ・ラルにいわば洗脳されて、ザビ家への復讐を企てました。
ファーストガンダムの主人公は一応、アムロ・レイです。
でも、ぼくらは心のどこかで、本当の主人公はシャアじゃないか?と思っています。
そのシャアを作り上げたのが、ジンバ・ラルです。
宇宙世紀の壮大な物語の黒幕は、ジンバ・ラルなのかも知れません。