小説「機動戦士ガンダム」第2巻のパート13は「接触」です。
小説はぜんぶで3巻まであります。
前章「人たち」でちょうど半分。折り返し地点を過ぎました。
さ~て。
今回は、パート13「接触」の見どころです。
ネタバレもあるので、内容を楽しみにしておきたい方は、ここから下はご覧にならないでくださいね。
この章の見どころは、クスコ・アルやシャリア・ブルなど、ジオン軍のニュータイプの存在です。
新ガンダムの実戦投入
ガンダムの機体は、パート11「前夜」でマグネット・コーティングが実装されました。
その新生ガンダムが実戦に投入されます。
物語としては、テキサス・コロニーの戦いでひとつのクライマックスを迎えて一段落していた戦いがふたたび動きはじめた印象です。
クスコ・アルのエルメス
エルメスといえば、ララァですよね。
でも、今回は違います。
ララァはテキサスに散りました。
今は亡きララァのあとを継いでエルメスで出撃するのは、ジオンの女性ニュータイプ、クスコ・アルです。
かつてアムロがテキサス・コロニーの戦いから脱出して宇宙をさまよっていたとき、クスコ・アルの乗る船に救出されたという経緯があります。
クスコ・アルとアムロは出会っているんです。
アムロは恋とも好意とも興味とも反発ともつかない複雑な感情を彼女に抱いていました。
その2人が戦場で接触します。
シャリア・ブル
シャリア・ブルはアニメにも登場するジオンのニュータイプです。
アニメでは、ニュータイプの才能を買われて木星輸送船団の指揮官からモビルアーマー「ブラウ・ブロ」のパイロットに転身し、第39話で活躍します。
第39話のタイトルは「ニュータイプ、シャリア・ブル」でした。
堂々と自分の名を冠した回です。
シャアに信頼される実力
そのシャリア・ブルが、小説にも登場します。
シャアはシャリア・ブルの実力を高く評価し、信頼しています。
その実力については「ひょっとしたら実戦をくぐりぬけてきたシャア以上に優れている」と書かれています。
あまり人を褒めないシャアも、シャリア・ブルには「本物だ」と賛辞を贈ります。
躍動する物語
マグネット・コーティングの新生ガンダム、シャアのリック・ドム、クスコ・アルのエルメス、そしてシャリア・ブル。
盛りだくさんです。
これまで物語的には若干の休息期間というか、ジオンとの戦闘がない場面がつづいていました。
この章でいよいよ戦闘再開、といった感じです。
アニメとは違う小説の展開がどんなふうになっていくのか、期待が高まるところですね。