小説「機動戦士ガンダム」の見どころを書いています。
今回は取り上げるのは、小説の第2巻パート10です。
章のタイトルは「クスコ・アル」。
クスコ・アルは、ジオン公国軍の女性兵士の名前です。
小説オリジナルの登場人物ですね。
ジオンの船に救出されるアムロ
前回「脱出」で、崩壊するテキサス・コロニーから脱出したアムロ。
彼を救ってくれたのは敵国ジオンの船でした。
といっても、建前上はジオンの船ではなく、中立コロニー・サイド6に属する船です。
サイド6は中立の立場をとっています。
でも、現在の政権はどちらかというとジオン寄りです。
アムロも「敵性艦」の匂いを感じとります。
しかもジオンのニュータイプ女性、クスコ・アルも乗っています。
建前は中立でも、なんとなくジオンの匂いがする船なんです。
ジオン色の強い船に救出されてしまって、アムロは一体どうなってしまうのか。っていうアニメにはないドキドキの展開が見どころです。
クスコ・アルという女性
さきほども書きましたが、アムロを救出した船「カセッタ」には、クスコ・アルという女性が乗っています。
あとでわかることですが、彼女はジオンのニュータイプです。
ララァ亡き後のエルメスに乗ります。(ララァは1巻で亡くなっています)
クスコ・アルの描かれ方はのびのびしています。
アニメをなぞっていた1巻に比べて、この2巻は、さあ!ここからはどう書こうと自由だ!という、のびのびした雰囲気があります。
少なくともぼくはそう感じました。
クスコ・アルは小説オリジナルの登場人物です。
彼女をどう書こうと自由なんです。
彼女にはきめ細かい存在感があります。
著者がクスコ・アルを描くことを楽しんでいるような、そういう深みがあります。
ギレン少年に遊んでもらったシャア
シャアは養父ジンバ・ラルから「小さい頃にギレン、ドズル、キシリアらには遊んでもらったことがある」と教えられたそうです。
だから顔を見られないためにマスクをしている、っていう話ですよね。
それにしても、シャアはあのギレンにも遊んでもらったことがあるんですね。
キシリアはともかく。
ドズルも陽気だから想像ができます。ギレンとは…。
一年戦争の時点でシャアは20歳。ギレンは35歳です。
年の差は15歳。
シャアが何歳のときに遊んでもらったのか、小説には今のところ正確な年齢は出てきていませんけど、シャアがギレンに遊んでもらっているところを想像すると、ちょっと不思議でおもしろいですね。
以上、小説「機動戦士ガンダム」第2巻のパート10「クスコ・アル」の見どころでした。