小説「機動戦士ガンダム」の見どころをまとめています。
さ~て。
いよいよ第2巻です。
第2巻の第1章は、パート9「脱出」です。
いきなりパート9です。
これは1巻からの連番です。
「脱出」というタイトル
この章のタイトルは「脱出」です。
これはアニメの最終回(第43話)のタイトルと同じですね。
アニメでは、ジオンの宇宙要塞ア・バオア・クーからの脱出でした。
小説では、このときの戦いの舞台がテキサス・コロニーなので、テキサス・コロニーからの脱出を意味します。
テキサス・コロニーからの脱出
小説では、テキサス・コロニーの戦いが、アニメのア・バオア・クーの戦いに匹敵する一つのクライマックスなんです。
この戦いでアムロは、ペガサス(ホワイトベース)のみんなとはぐれながらも、命からがらコア・ファイターで脱出します。
ララァの夢 母の夢
アニメの最終回では、ラストシーンでアムロはすぐにホワイトベースのみんなと合流しましたよね。
小説は違います。
脱出のあと、しばらくの間、アムロは誰にも発見されずに宇宙をさまよいます。
アムロは混濁する意識の中でララァのことを考えます。母のことを考えます。夢を見ていたのかも知れません。
小説が生まれ変わる
夢とも思考ともつかないような時間をアムロは漂います。
読者として感じたのは、この時間を漂うことで、アムロが生まれ変わったということです。
アムロが生まれ変わったというか…
もっと言えば、この小説そのものが生まれ変わったんです。
小説が生まれ変わり、物語は新しい局面を迎えます。
新生「機動戦士ガンダム」
これまでアニメをなぞっていたストーリー展開が、小説オリジナルのストーリー展開へと生まれ変わります。
アムロが宇宙を漂っていた時間は、小説が生まれ変わるための産道なんです。
ここから新生「機動戦士ガンダム」が始まる。
そんな予感に満ちた章です。
以上、第2巻のパート9「脱出」の見どころでした。