孫子の兵法をゆる~く現代語訳しています。今回から、行軍編に入ります。
現代語訳のもくじは、孫子の兵法トップページをご覧ください。
行軍編 その1
どうも。孫子です。
この行軍編では、軍の進め方についてお話しますね。
まず、なんといっても敵の様子をしっかり偵察することが大事です。
あとは、どこで戦うかによって気を付けるポイントも変わってきます。
では、場所別に見ていきましょう。
山での戦い
山々を通過するときは、谷にそって進んでください。そして、見通しのきくいい感じの高い場所があったら、そこに陣取ってください。敵がもっと高い場所に陣取ったときは、むやみに攻撃しないでください。これが山での戦いの秘訣です。
川での戦い
川を渡ったら、すぐに川岸から離れて下さい。もたもたしていると危険です。
敵が川を渡ってきたら、あわてて攻撃しないでください。敵軍の半数が川を渡った頃に攻撃します。つまり、敵軍が川でふたつに分断されているときに攻めるんです。
そのほか、川で戦うときの注意点としては…
水際に陣をかまえてはいけません。なるべく高いところに陣をかまえてください。下流に陣をかまえるのもNGです。川の勢いに逆らうことになります。
以上が、川で戦うときの秘訣です。
湿地での戦い
湿地を渡るときは、できるだけ速く渡ってください。立ち止ってはいけません。
万が一、湿地で戦うようなことになったら、かならず水草のあるところを確保して、木を背にして陣取ってくださいね。これが湿地で戦うときのコツです。
平原での戦い
平原で戦うときは、行動のしやすい平らなところに陣取ってください。
自分たちの右や後ろに高い地形がくるようにするとイイですよ。すると、前方や左前が低くなりますから、右利きの人が弓矢を使うのがすごく楽になります。
以上が、場所ごとの戦い方のポイントです。兵法の祖といわれる黄帝は、このポイントをおさえて戦ったので、いろんな人に勝てたんです。