『機動戦士ガンダム』はアニメで有名ですが、小説もあります。
小説は、もうほぼ別の物語といってもいいくらい、オリジナリティがあります。
それとはべつに『オリジン』というマンガもありますね。
つまり『機動戦士ガンダム』は、アニメ、小説、マンガの3つがあります。
ここでは、小説のはなしをします。
ザクというモビルスーツ
『ガンダム』はリアルなアニメでした。
なにがリアルって、善悪のない対立の構図とか、それまでのロボットアニメとは違う生々しい人間関係とか、スーパーロボットではなくあくまでも兵器という描かれ方とか、いろいろです。
アニメでもそのリアルさは十分発揮されていました。
小説だと、さらに発揮されています。
たとえば、ザクというモビルスーツです。
コックピットの不便さ
小説の第1巻のパート1で、ザクについて詳しく書かれています。
まず、ザクがレーダーを無力化するミノフスキー粒子下での接近戦を可能にした新兵器だったことが述べられます。そのあと、ザクのコクピットのことが書かれています。
(引用ここから)
ザクはパイロットに不自由な点もあった。コクピットの入り口が、操作パネルの前にきてしまって、出入りが難しいのである。無重力のために問題はなさそうなのだが、パネルを汚すので不評なのである。
(引用ここまで)
アニメじゃわからないこと
ザクのコクピットの不便さなんて、アニメを見ているだけじゃわかりません。
たしかに、アニメでもザクのパイロットたちは、パネルを乗り越えて操縦席に座っていました。
いわれてみれば、なるほど不便です。とくに重力のあるコロニー内や地球上では、かなり不便だったでしょうね。
ザクのコクピットのはなしは一例ですが、こんなふうに、アニメじゃわからない細かなリアルさが読めるのが、小説の楽しみの一つです。