アレクサンドロス大王ってどんな人?ということで…
アレクサンドロス大王の逸話をらくがき入りで書いています。
前回の「医者に命を狙われる」のつづきです。
アレクサンドロス大王は、手紙をだれにも見られないように枕の下に隠しておきました。
そこに医者があらわれました。
アレクサンドロス大王は、医者から薬を受け取りました。(←じつは毒入り)
そして、手紙を医者本人に見せました。
手紙を本人に見せたのは、
「きみはぼくの命を狙ってるそうだね? え?」
と問いただすためではありません。
逆です。
アレクサンドロス大王は、こころよく薬を飲みました。
まるで…
「こんな手紙はバカげてるよね。ぼくはきみを信じているよ」
とでも言うように。
アレクサンドロス大王は、曇りのないおだやかな顔で医者に好意を示したと言います。
さわやかな青年です。
あわてたのは医者です。
アレクサンドロス大王は苦しみだしました。
医者は自分を信じてくれたアレクサンドロス大王に感激しました。
アレクサンドロス大王は、一時昏睡状態に陥りました。
でも医者が全身全霊で治療し、祈ったおかげで、命を取りとめました。
アレクサンドロス大王は、先頭に立って敵に突撃するところなんかもそうですけど、計算していたのではとてもできないような一途さや素直さがあります。
そのキラリと光る真っ直ぐな魅力が、遠征の初期では多くの人の心をとらえたんですね。
(遠征の後期になると、兵士たちは早く家に帰りたくて心が離れていきます。)
つづく。