ブッダの教えや生涯をわかりやすくマンガにしたものです。
仏教の始祖ブッダの伝記マンガです。
スポンサーリンクブッダって?
ブッダの本名は、ゴータマ・シッダッタといいます。
彼はインドの王家に生まれて、いろいろあって修行の旅に出て、苦労の末に悟りを開いてブッダとなり、世の中の真理を人々に伝えました。
そんなブッダの教えがわかりやすく描かれています。
ブッダは心理学者
ぼくはブッダや仏教の真理について何も知りません。
新鮮な、まっさらな気持ちでこの本を読みました。
この本を読む限り、ブッダはぼくがイメージする宗教家とは少し違っていました。
宗教家というより、心理学者といったほうが合っている気がしました。
ブッダは人の心を科学して、人々を苦しみから解放しようとした人だった。
そんなふうに感じました。
スポンサーリンク人間を構成する5つの要素
面白かったのは、五蘊(ごうん)という考え方です。
ブッダは、人間は5つの要素から構成されていると考えたそうです。
肉体
1つめの要素は「肉体」です。
これは物質的なものですね。
残りの4つは精神的な要素になります。
感受作用
2つめの要素は「感受作用」です。
外部のものを感じるはたらきのことだそうです。
ぼくなりに理解したところでは、これはいわゆる五感のことなんじゃないかと思いました。違うかなぁ。
観念作用
3つめの要素は「観念作用」です。
外部から入ってきた感覚をイメージするはたらきのことだそうです。
これは例えば、目から取り入れた情報を、脳の中で映像化するようなことでしょうか。
意志判断
4つめの要素は、イメージしたものに意志判断を下す心のはたらきのことです。
これは例えばでいうと、ケーキをみたとき、「わあ! おいしそう!」とか「おいしくなさそう」という意志判断を下すことなんじゃないかと思いました。
認識作用
5つめの要素は「認識作用」です。
イメージと意志を総合して、状況判断することだそうです。
これは例えば、美味しそうなケーキを見たときに、「いますぐ食べよう」とか「太るからやめよう」とか「もう歯を磨いたから明日の朝にしよう」と状況を判断することなんじゃないでしょうか。
幸と不幸をわけるもの
「歯を磨いたあとにケーキを見つけるなんて、ぼくは不幸だ」と思うか、「あしたの楽しみが増えた」と思うかの違いも、この認識作用によるのかな。だとしたら、この認識の違いが、人の幸福感と不幸感をわける要になりそうですね。(←理解のしかたが間違ってたらすいません。)
こんなふうに、ブッダは人間の心の動きを解剖して、苦しみの原因や、苦しみから解放される方法をわかりやすく教えてくれます。
心理学者のようだと感じたのは、そういうところです。
涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)
煩悩が吹き消され、苦の存在しない悟りの平安な境地のことを、涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)というそうです。
生きていると、思い通りにならないことがいくつもあります。
本当は左の道に行きたいのに、右の道に進むしかない。どうしようもない。
そんなときは、それを受け入れ、思い通りにならないことへの執着を捨てるのがいいとブッダは言います。
煩悩を楽しむ
ブッダは、あらゆる煩悩を捨てれば苦の存在しない境地にたどり着ける、と言います。
きっと、その通りなんでしょうね。
でもぼくはあらゆる煩悩や執着を捨てられるほど強くありませんし、当然そんな悟りの境地にはいません。
煩悩だらけです。
正直、できることなら煩悩を楽しみたい気持ちもあります。
それを捨ててしまうのはもったいないと、今のところ思っています。
だから、まずは自分を苦しめる執着だけを捨てて、それ以外の煩悩は楽しめるようになればいいな、と思います。(←都合がいい)
すべてを捨てるのではなく、捨てたいものだけを捨てる。そんな断捨離ができたら良いですね。
と、ものすごく都合のいいことを考えてみました。それが出来たら苦労しないんですけどね(笑)