落語をマンガで楽しめる本です。落語の数は22作品もあります。
落語もおもしろいんですけど、ところどころに挿入されている小噺も好きです。
たとえば…
男が石につまずいて転んだ。
起きて二~三歩くと、また石につまずいて転んだ。
「クソ! いまいましい。こうとわかっていれば、さっき起きるんじゃなかった」
とか。
あとは、
「死んだら、石の棺にするかね、木の棺にするかね」
「うーん。長もちなら石がよいが、健康を考えたら木だろうな」
とか。
そのほかにも、
酔っ払った町人が「侍などクソとも思わぬ!」といったので、侍がおこると、
止めに入った者が、
かんべんしてやってください。
これからは侍をくそと思うようにします。
とか。
あげるとキリがないですが、
こんなふうに、短くてクスッと笑える小噺がぜんぶで31個も載っています。
これを言っちゃうとアレかもしれないですけど、ぼくにとっては本編のマンガよりも、こっちの小噺のほうが面白くてついついかぶりついてしまいます。
たとえばカッコいいダンスを見ていると、予想できないような動きに魅了されることってありますよね。
あれと似ていて…
小噺の展開も、「ここでそう来る!?」っていう驚き(という名のよろこび)があります。