小学生のころは、漫画家になるのが夢でした。
友だちと遊び半分で漫画を描いたり、見せ合ったりしていました。
漫画のかき方を勉強しようと思って『まんがのかき方全百科 (藤子不二雄・監修)』を買って、何度も読みました。
あれからもう何十年。
ぼくは漫画家にはなっていません。
いま、頭の中で「夜空ノムコウ」が流れています。
実家で久しぶりに目にした『まんがのかき方全百科』はボロボロでした。
両手で大切に持たないとページがバラバラになってしまうくらいボロボロです。
あぁ。年月。
どのページも、小学生のころに夢中になって読んだページの内容そのままです。
なつかしい。
藤子不二雄さんの漫画のかき方
どんな本かというと…
なんとあの藤子不二雄さんが監修した、漫画の描きかたの本です。
これってけっこうすごいことですよね。
どんな内容?
日々のできごとをよく観察して、記録して、そこからアイディアをひねりだす方法や、ストーリー構成の方法、キャラクターのつくり方、そして絵のかき方など、漫画づくりに必要なことがたくさん載っています。
アイディアをふくらませる方法
たとえば…
ひとつのネタからアイディアをどんどんふくらませる方法が載っています。
漫画以外にも、いろいろ活かせそうです。
1.置換
小学生のころは、「ちかん」と発音するのがちょっとはずかしかった…。
置換。置き換えのことですね。
ひとつアイディアの種が浮かんだら、そのなかの要素を置き換える方法です。
ある人物をべつの人物に置き換えたり、ある職業をべつの職業に置き換えたり、ある役割をべつの役割に置き換えたり、あるモノをべつのモノに置き換えたりしながら、アイディアを発展させていくことです。
2.誇張
誇張とは、おおげさにすることです。
極端に大きく考えたり、極端に小さく考えたり。
大きいほうにも小さいほうにも針を振り切ってしまうやり方ですね。
3.逆転
逆転とは、ふつうのとらえ方を逆にしてみること。
ふだんは人前でしないことを、あえて人前でするのが普通だと考えてみるとか、光と闇や正と負を入れ替えて考えてみるとか。立場を逆転させるとか、目的と手段を逆転させるとか。
4.連想
連想とは、文字どおり連想。
レモンから何を連想するか。宇宙人から何を連想するか。亀の甲羅から何を連想するか。
自由です。
というように…
アイディアの展開の仕方には、以上の4つがあるそうです。
まとめ
これが藤子不二雄さん監修のアイディアのふくらませ方なんですね~。
どれかひとつで難しければ、4つのうちいくつかを組み合わせて展開させる方法もありそうですね。
ほかにもストーリーづくりのコツや、登場人物のつくり方なども載っています。
小学生の頃はむずかしくてわからなかったことも、いま読むとより理解できて面白いです。
脳内BGMで「夜空ノムコウ」をかけながら読むと、味わいが増します。