『世界一わかりやすいローマ人の歴史』は、古代ローマの人物伝、興亡史がわかりやすく一気に読める本です。
ローマ帝国の名前は有名ですし、歴史の本を読んでいるとちょくちょく出てきます。
じゃあ、ローマ帝国についてガッツリどのくらい知っているかというと、ぼくは知らないこともたくさんあります。
今までつまみ食いの虫食い状態だったローマの歴史を、一度きちんと勉強したい。しかも面白く。という人のための本です。(ぼくのための本です。)
ローマ建国の日
はなしは、ローマ建国のエピソードからはじまります。ローマは建国の日付がはっきりしています。
紀元前753年4月21日です。
この日にいったい何があったのか。こうやって日付まで特定されると興味がわきますよね。
世界史にとうとうと流れるローマの源流の最初の一滴が、この日にあるんです。
英雄が冒険の旅へ
この最初の一滴にいたるまでにも、いろいろな出来事があります。
英雄が冒険の旅に出たり、兄弟同士の権力闘争が起きたり、身ごもるはずのない巫女が身ごもったりと、いろいろな展開があります。
そして紀元前753年4月21日がやってきます。なんだかんだありながらローマが建国されます。
はじめは小さな都市国家
ローマは、はじめは小さな一都市でした。
イタリア半島の各地に誕生した、たくさんの都市国家のひとつに過ぎなかったんです。
小さな都市国家だった頃のローマの戦いぶりも書かれています。
それにしても、この小さな町が、ゆくゆくはあの巨大なローマ帝国になるとは。当時、都市国家の一員として過ごしていた人々が知ったら驚くでしょうね。
ぼくらの今住んでいる都市が、◯◯帝国となって、世界で一番影響力のある国家になるようなものです。
あ。でも今の時代は、少し前までは存在しなかった会社が、世界を支配するくらい大きな力を持つこともありますね。ちょっと違うけど、ちょっと似てる。
王政、共和政、そして
ローマははじめ王政でした。それが共和政になり、混乱期を経て帝政がはじまります。
ローマが司法、行政、立法の三権分立をかかでて共和政をしいたのが紀元前500年頃です。
それぞれの時代にはキーパーソンがいます。
それぞれの時代のキーパーソン
この本ではいろいろなキーパーソンの活躍がわかりやすく紹介されています。
共和政の政治家コラティヌス、名将スキピオ、改革者グラックス兄弟、そして民衆派マリウス、独裁を目指したスッラ、雄弁家キケロなどです。
さらに…
内乱からローマ帝国時代にかけては、カエサル、ポンペイウス、アントニウス、そして初代ローマ皇帝アウグストゥスら、そうそうたる顔ぶれが。
繁栄と滅亡
ローマ皇帝時代も、いろいろな人物が出てきます。
狂気の皇帝カリグラや、暴君ネロ、ローマ黄金時代のはじまりを告げたネルヴァ、ローマ最大領土を達成したトラヤヌス、などなど。
挙げればきりがありません。
ローマの繁栄から衰退、そして滅亡までを、その当時のキーパーソンの伝記という形で表現しています。歴史に興味がある方、とくに世界史に興味がある方にはたまらない本です。