百人一首をぼくなりにゆるく現代語訳しています。
前回のNo.1~5はこちらをご覧ください。
このページではNo6~10の歌を載せています。
ゆる訳 百人一首
6.かささぎの 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける(中納言家持)
【訳】七夕の夜には、かささぎという鳥が天の川に橋をかけます。なぜか知っていますか? 織姫と彦星が会えるようにです。その「天の川の橋」に似ている橋が、宮中にもあります。その橋に霜が下りると「あぁ、夜も更けたなぁ」と感じるのです。
7.天の原 ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に いでし月かも(阿倍仲麻呂)
【訳】見上げれば、高い夜空に、月が光っています。ふるさとの春日には、三笠山がありました。そこで見た月もきれいでした。思い出します。懐かしい…。
8.わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり(喜撰法師)
【訳】ぼくは都会から離れた山奥で、静かに暮らしています。みんなはこの宇治山のことを「憂し山」、つまり「現実逃避の憂いの山」とウワサしています。
9.花の色は うつりにけりな いたづらに わが身よにふる ながめせしまに(小野小町)
【訳】桜はすっかり色あせました。そんなふうに私の人生の春も過ぎてしまったのですね。
10.これやこの 行くも帰るも わかれては 知るも知らぬも あふさかの関(蝉丸)
【訳】逢坂の関。ここは旅の出発点。そして終着点。知ってる人も、知らない人も、会っては別れ、別れては旅立ち、戻っては再会する。
読んでくださってありがとうございます。このつづき、No.11~15の歌はこちらをご覧ください。