池上彰「伝える力」の感想 伝える力とは相手の立場で考える力

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あーりーです。

現代のビジネスパーソンのために「伝える力」の磨き方を説いた本です。

「伝える力」とは表現力やテクニックではなく「相手の立場で考えられる力」だと感じました。

伝える力 (PHPビジネス新書)
伝える力 (PHPビジネス新書)

とくに興味深かったポイントをいくつかピックアップしてみました。

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聞き手の「へぇ~」は興味のバロメーター

聞き手の「へぇ~」の数で、聞き手がどのくらい興味をもってくれているかがわかる。

「へぇ~」を増やすためには、まず自分自身が「へぇ~」と思うこと。

面白いことを自分なりに探してみる。

難しい話でもつかみがOKならいける

映画『007』シリーズは難解な国際情勢がからんでいる。

難解にもかかわらず面白い。

それは「つかみ」がしっかりしているから。見る者を引き付けているから。

毒舌は愛情をもって

何より好意と愛情を持って話すことが大前提ですね。愛のないからかいや揶揄は、とげとげしいだけ。

にじみ出る人柄や愛情があってこそ、毒舌も受け入れられるんですね。

ビートたけしさんや綾小路きみまろさんの例が載っていました。

高度な技なのでうかつに手を出さないほうが良さそうです。毒舌は吐かないに限ります。

自信をもつ

声が小さい。おどおど。モジモジ。など、自信のない態度では、たとえ言っていることの中身が良くても、聞き手の心を動かすことはできない。

自信をもつこと。聞き手の目をしっかり見ること。

とくに「謙虚」と「自信のない態度」を混同しないことが大切だと感じました。

理屈より感情

理屈を考えれば謝る必要はないけれど、ひと言「ごめんなさい」と言うことで、事がスムーズに進む場面は日常的にあるはずです。

その例として、2006年のサッカーワールドカップのことが挙げられていました。詳細は本書で見て頂ければと思います。

また、日本にはいわば「けしからん罪」が存在するという考えも面白かったです。

法律には違反していないけど、何かけしからんよね、という気持ち、空気、感覚のことだそうです。

ひとりツッコミで内容を磨く

書くとき、話すとき、発想するときには、もう一人の客観的な自分でツッコミを入れる。

これが一人ブレーンストーミングです。

そうやって弱点を修正していくことで「伝える力」がアップしていく。

新聞のコラムを要約する

文章力を向上させるには、新聞のコラムを要約するのがおすすめ。要約することを前提にして読むと、文章をより深く理解しようとする。

言いたいことは要するに何なのか、必ずしも必要でないところはどこなのか、などを考えながら読むことになる。

難しいことを簡単に

「簡単なことは簡単に」「難しいことも簡単に」

著者は記者の訓練を受けていたとき「中学生にもわかる原稿を書け」と指導されていたそうです。

人はそれぞれ仕事や趣味などで得意分野を持っています。それぞれの分野では常識とされる知識も、その分野に興味のない人からすると、まったくのチンプンカンプンだったりします。

まったく予備知識のない人にも物事をわかりやすく伝えられてこそ、本当の「伝える力」なんですね。

図解の3つの効果

図解には3つの効果があるといいます。

  1. 自分が何かを理解するときの手助けになる。
  2. 文字だけではつながらなかった思考が、図解することでつながり、アイディアや企画が生まれることがある。
  3. 人に何かを伝えるときに役立つ。

接続詞をなるべく使わない

文章が論理的であれば、「そして」や「それから」は不要なはずです。

文章力を高めるためには「そして」「それから」などの接続詞をなるべく使わないことが大事だといいます。

順接の「が」はNG

文章力を高めるためには、順接の「が」の使用をできるだけ避ける。

順接の「が」とは、たとえば…

彼は仕事ができるが、スポーツもできる。

というものです。

順接の「が」を使わずに表現すると、「彼は仕事ができるし、スポーツもできる」とか「彼は仕事ができる。その上、スポーツもできる」となります。

ぼくは順接の「が」をつい使ってしまいがちなので、注意していかないと。

「いずれにしても」もNG

「ところで」「さて」は論理の腰を折るので使いすぎないほうがいいそうです。

さらに「いずれにしても」は絶対に使ってはいけないとのこと。

「いずれにしても」を使うことで、それまでの話がどうでもよくなってしまうから。

表現力は小説に学ぶ

小説を読むときには、単に内容を理解するだけではなく「こんなに惹き込まれるのは、どんな書き方をしているからなのか?」を考えながら読む。

これも、文章構造を分析する「もう一人の自分」ですね。

話し方は落語に学ぶ

話し方を学ぶには、落語は最高の教材。「次は何を話すんだろう」という興味をかきたてる間のとりかたやタメがあるといいます。

まとめ

以上は、本書の魅力のほんの一部です。

大切なのは「どう表現するか」という自分中心の視点ではなく、「どうすれば相手に理解してもらいやすいか」という相手中心の姿勢。

「伝える力」とは「相手の立場で考えられる力」のことだと感じました。

伝える力 (PHPビジネス新書)

※2009年4月15日に書いた記事をもとにしています。

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