モルガン財閥のゆるい伝記 第21話 恐慌

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ここはホワイトハウス。

政府の人1「大統領、やりましたね」

ルーズベルト「うん」

政府の人1「モルガンの鉄道支配にダメージを与えましたよ」

ルーズベルト「ところで鉄鋼業界のようすは、どんな感じ?」

政府の人1「モルガンのUSスチール社がかなり、いきがってます」

ルーズベルト「じゃあ、その会社も訴えよう」

政府の人1「それが、法律に触れそうで触れない、ギリギリのいきがり方なんです」

ルーズベルト「モルガン君め、ずるいなぁ」

政府の人1「モルガンがあとほんの少しでも鉄鋼業界の株を買ってくれれば……」

ルーズベルト「そうだね」

政府の人1「そうすれば、いきがり度がアップするんで、余裕で告訴できるんですが」

ルーズベルト「なんとか告訴したいね」

政府の人1「はい」

ルーズベルト「あと1回でも告訴できれば、モルガン帝国を叩き潰せる!」

ここはモルガン邸。

息子モルガン「さてと。現実逃避でもしようかな」

秘書「何をするんです?」

息子モルガン長谷川京子の写真集を見るよ」

秘書「それもいいですけど、現実と向き合いましょう。大統領は必ず次の攻撃を仕掛けてきますよ」

息子モルガン「また、告訴されるの?」

秘書「はい。次はおそらく鉄鋼部門を狙ってくるでしょう」

息子モルガン「どうしたらいいかな?」

秘書「鉄鋼部門で調子にのらないことです」

息子モルガン「というと?」

秘書「今後一切、鉄鋼業界の株は買わないようにしましょう」

息子モルガン「わかった」

秘書「万が一、あと1回でも告訴されたら、破滅です」

1907年10月。

大規模な恐慌が発生した。

秘書「モルガンさん、大変です。恐慌です」

息子モルガン「京子? 京子がどうしたって?」

秘書「ニューヨーク、パリ、ロンドン、東京。世界中を襲っています」

息子モルガン (;´д`)京子…

街の声。

人々1「いや~。恐慌だね」

人々2「恐慌って?」

人々1「不景気の超最悪バージョンみたいなやつ」

人々2「ああ、そうなんだぁ」

人々1「うん」

人々2「だからおれ、今月、給料もらえなかったさ」

人々1「会社とかバッコバコ倒産してるしね」

人々2「自殺者も多いしょ」

人々1「世の中、どうなるんだろう……」

ホワイトハウス。

ルーズベルト「恐慌のようすは?」

政府の人1「最悪です。全然おさまりません」

ルーズベルト「う~ん……」

政府の人1「倒産や自殺が相次いでいます」

ルーズベルト「回復の見込みはないのか?」

政府の人1「鍵は、証券ブローカーのA社です。A社もいま恐慌で経営危機なんですが、A社がなんとか持ちこたえてくれれば、市場全体が回復するでしょう」

ルーズベルト「そうか」

政府の人1「しかしA社が倒産すれば、被害は拡大し、世界はメッチャクチャです」

ルーズベルト「何か、ないの?」

政府の人1「何かとは?」

ルーズベルト「こういうときに役に立つ、政府の機関とか」

政府の人1「そんなもの、ありませんよ」

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