豊臣秀吉のゆるい伝記 第22話 秀吉切腹

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上杉謙信と織田家臣団の戦いは北陸で繰り広げられていた。

ここは織田家臣団の陣中。

柴田「上杉謙信、強いっ。さすがは戦国の生きた伝説」

秀吉「動物でいうとクマくらい強いですね」

柴田「いや、ライオンじゃない?」

秀吉「クマのほうが強いじゃないですか」

柴田「ライオンが一番強いんだよ。習ったしょ」

秀吉「クマですよ。しかもシロクマ」

柴田「ライオンは百獣の王だよ」

秀吉「だってシロクマって、天敵いないんですよ」

柴田「それは氷ばっかりのとこに住んでるからでしょ」

秀吉「氷とかそういう自然が一番の強敵なんです」

柴田「ライオンはキングだよ。『ライオンキング』っていうミュージカルあるしょ」

秀吉「『かってにシロクマ』っていう漫画もありますよ」

柴田「弱そうじゃん」

秀吉「おもしろいんですよ」

柴田「『ライオンキング』のほうが面白いよ」

秀吉「そんなことないです。じゃあ、信長さんに判定してもらいましょう」

柴田「おう」

秀吉は京都の信長に電話をかけた。

秀吉「聞いてください。柴田さんが『かってにシロクマ』をバカにするんです」

信長「待て、サル。ぜんぜん意味がわからない」

秀吉「ですよね。バカにする意味がわかりませんよね?」

信長「いや……」

秀吉「それが聞ければ十分です。じゃ」

信長「あ、おいっ。いくさの状況は?」

プツッ。

秀吉は電話を切った。

秀吉「信長さんも『かってにシロクマ』派でしたよ」

柴田「マジ? そんなに面白いの?」

秀吉「長浜の城に全巻ありますから、持って来ますよ」

柴田「え。今?」

秀吉「はい」

柴田「今は戦闘中だから、ダメだよ」

秀吉「そんなこと言って、負けを認めないつもりですね」

柴田「そうじゃなくて」

秀吉「今すぐ取ってきます。それじゃ!」

柴田「勝手に戦線離脱したら、信長さんに怒られるぞ。……行っちゃった」

秀吉は柴田勝家との口論が原因で、北陸戦線を勝手に離脱した。

信長はこれに激怒し、秀吉を呼びつけた。

京都。

信長「なんで勝手に戦場から戻ってきたんさ!」

秀吉「いえ、本を取りにちょっと……」

信長「こんな軍律違反、前代未聞だよ。切腹しろ」

秀吉「えっえぇ」

信長「日時はおって指示する。それまで自宅待機」

秀吉「……涙」

信長は秀吉に切腹を言い渡した。

街の声。

民衆1「秀吉が切腹を命じられたらしいよ」

民衆2「え、その人、けっこう順調に出世してた人だよね?」

民衆1「うん」

民衆2「なんで急に切腹なの?」

民衆1「柴田勝家といざこざがあって、勝手に戦線を離脱したんだってさ」

民衆2「感情に足をとられて出世競争から脱落ってわけね」

民衆1「そういうこと」

西暦1577年。

秀吉は切腹までのあいだ自宅謹慎を命じられた。

人生最大の危機を前にして、彼は意外な行動に出た。

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