豊臣秀吉のゆるい伝記 第8話 信長vs今川義元

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西暦1560年5月19日の未明、織田信長は家来を集めてミーティングを開いた。

その輪の中に秀吉の姿もあった。

信長「今川義元の大軍が攻めてきた」

秀吉 眠い……(心の声)

信長「敵の数は3万人。こっちは2500人」

秀吉 ねむてー(心の声)

信長「でも恐れることはない、なぜなら、」

秀吉 話、なげー(心の声)

信長「敵が何人いようが、大将の今川義元ひとりを討てば勝てる」

秀吉 ちょっと寝ちゃおうかな(心の声)

信長「ベストを尽くして戦おう」

秀吉 (〃´o`) おやすみ~(心の声)

信長「出陣だ!」

秀吉 (-_-)zzz すやすや

30分後、秀吉は目覚めた。

秀吉「はっ。やべっ。寝てた」

召使「あ、秀吉さん、お目覚めですか」

秀吉「君は?」

召使「織田家の召使です」

秀吉「ミーティングしてたみんなはどこ行ったの?」

召使「とっくに出陣しましたよ」

秀吉「えーっ。おれもすぐ行かないと!」

一方、

さきほど出陣した織田信長たちは……

信長「今川義元ひとりを討てば勝てる!って言ったはいいけどさ、」

柴田「はい」

信長「肝心の今川義元、どこにいるんだろうね」

柴田「正確な位置がわかれば、そこを集中攻撃できるんですけどね」

その頃、今川義元は……

今川「ここ、見晴らしがいいね」

兵士「桶狭間山です」

今川「ちょっと休憩しようか」

兵士「そうですね」

今川「ん? むこうから誰か走ってくるよ」

兵士「本当だ。誰でしょうね」

それは秀吉だった。

秀吉「すいませーん」

今川「?」

秀吉「遅れてすいません。寝てました」

今川「は?」

秀吉「ミーティング中にうとうとして、気づいたら誰もいなくて、」

今川「なんの話?」

秀吉「あわてて飛び出してきましたよ。合流できてよかった~」

今川「君の顔、どっかで見たことあるなぁ。名前は?」

秀吉「秀吉です」

今川「ああ、思い出した。秀吉ね」

秀吉「はい」

今川「たしか、松下加兵衛のところでバイトしてるんだよね、今」

秀吉「え?」

今川「違ったっけ?」

かつて秀吉を松下加兵衛に紹介したのは今川義元である。

義元は、そのあと秀吉が松下加兵衛のもとを去り織田家に仕えたことを知らない。

秀吉「それは昔の話じゃないですか」

今川「辞めたの? 松下んとこ」

秀吉「冗談ばっかり。もー」

今川「え、ごめん。はなし見えないかも」

秀吉「ところで、信長さんは?」

今川「まだどこにいるかわかんない」

秀吉「え、あなたたちもはぐれたんすか?」

今川「はぐれた?」

秀吉「ていうか、あなたの顔、今川義元に似てません?」

今川「は?」

秀吉「あ、似てるー。すげーウケる。やたら似てるー」

今川「……」

秀吉「ほら、ちょっと横向いて。この角度、なまらそっくり!」

今川「おれ、今川義元です」

秀吉「なにそれ、モノマネ? モノマネ?」

今川「いや、マジで今川義元です」

秀吉「似てる、うまい!」

今川「……」

自分がたったひとりで敵陣にいることを、秀吉はまだ知らない。

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